ケダモノ、148円ナリ
「ひどいですっ、鏡花さんっ」

 なんでおにいさまを焚きつけたんですかっ、と文句を言うと、

『あら、私はそんなことで怯まず、玉砕してこいと言ったのよ』

 その方が顕人のためでしょう? と笑っている。

 も、物は言いようですね。

『こう着状態で何年もぐずぐず言ってるよりいいわよ。
 まあ、またみんなで呑みに来なさい』

 じゃあ、と言って切ってしまう。

 うう。
 鏡花さんも真冬さんも、どうして自分が言いたいだけ言って去っていってしまうのでしょうか。

 私のこの胸に残るわだかまりはどうしたらいいんでしょう、と思いながら、とりあえず、コンビニに向かう。

 ところで、鏡花さんの言う、みんなって、私と貴継さんとおにいさまのような気がするのですが。

 そのメンツで来いと言うんですか。

 殺人事件が起きます、と思いながら、明日実は俯きがちに、歩道を歩いていった。







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