拾われた猫。
「…同じやね」
固まったままポツリと呟いた。
私が首を傾げると、ハッとして私の手を引いた。
そして、呉服屋に足を踏み入れる。
「いらっしゃい。
梅ちゃんかい。
今日は何をお探しで?」
優しく微笑んだ老婆が彼女の名前を呼んだ。
彼女は私をチラリと見て、老婆に話を始める。
「この人に合う着物と袴が欲しい。
あと、可愛らしいけど綺麗めの女物の着物ある?」
老婆の後に彼女がついて行き、奥に入っていった。
勝手の分からない私はしばらくその場にいた。