宛先は天国ですか?



そっと、将太さんの目が見開かれて、わたしを捉える。

わたしは将太さんの目から視線をそらさずに、じいっと見つめる。

戸惑いの色を見せる将太さんの瞳に、そんな将太さんを見つめるわたしの姿が映されていた。


「私は、届けるだけですから。

先週のお手紙も、ちゃんと天国にお届けしましたよ」

ぱちぱちとまばたきをして、サラッとそんなことを言ってのける。

わたしの欲しい回答ではなくて、目をそらし小さくお礼を言った。


…そうじゃなくて、将太さんじゃないなら誰が書いたのかとかそういう答えが欲しくて。


ただ、将太さんがそうやって誤魔化すほどに、将太さんが書いた可能性が膨らんでいく。

だって、書いた本人じゃなかったら、わざわざこう誤魔化したりしないでしょう。


「ああ、そういえば、お返事をいただきましたよ」

ほら、と言って差し出された手紙を受け取る。

わたしの好きな字で書かれたわたしの名前を、そっと指でなぞった。

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