宛先は天国ですか?



それから少しして、仕方ないと言いたそうな顔をした将太さんが、

「代わりに、一つお願いしたいことがあるのですが、いいでしょうか?」

遠慮気味にそう聞いてきた。

わたしは、そう難しいことでなければという意味を込めて、ゆっくりと頷いた。


「実はボールペンが欲しいのですがコンビニに気に入ったものがなくてですね。

これから百均にでも行こうと思うので少し付き合ってほしいなと思いまして」

1人で行くのも寂しいですからどうせなら、そう言った将太さんに、わたしは少し考えてから、

「それくらいなら、別に構いませんよ」

ニコッと笑ってそう答えた。


わたしの答えが不服だったのか、ムッとした将太さんは、それから軽くわたしの頭を小突いた。


「だから、言ったでしょう。簡単についていっちゃダメだと」

まったく、と頬を膨らました将太さんに、わたしも頬を膨らましてやる。

「将太さんはきっとそんな人じゃないって、分かってますから」

そう答えれば、少し呆れたように軽いため息をついた。

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