サヨナラの行方



それを決めていたから、悠月の個人情報を池田に教えたんだ。

その責任を問われてもいいと。

彼は大変だろうな。


そんなことを思いながら、池田と別れた。

それから家に帰った俺は、家を出る準備をした。

とりあえず、何日か泊まれるだけの用意を。

あとは、状況に応じて買えばいい。


俺が帰ったのは夜も遅くなっていたが、家に彼女はいなかった。

休日にどこへ出掛けているかは知らないし、興味もない。

誰と逢っていようが、俺には関係なかった。

結局、こうやって出掛けてしまうのだから。

俺がいようがいまいが関係ないと思った。


彼女がいない間に、ある程度準備をして部屋も片付けた俺は、もらってきた離婚届に記入した。

そして、辞表も書いて準備万端にしたところで眠りについた。




< 159 / 317 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop