サヨナラの行方
「好きでもないヤツと結婚するべきじゃないって、今更ながらに気づいたから。離婚届と辞表置いてきた」
「辞表⁉会社、辞めるんですか?」
「辞めるよ。離婚しない限り辞める。まぁ、会社に嫌気がさしたっていうのもあるけど」
「ちょっと、いいんですか?上に昇るために結婚したんでしょう?それを捨てていいんですか?」
本当にコレは予想外だったみたいで、凄く驚いている。
上に昇るためだと、ずっと強調していたのだから無理もないか。
「全部捨てる。池田に言わせれば、ちっぽけなもの。俺もそう思ったから。
だいたい、そういうのは自分の力で掴み取らないと意味はない。コネで上がれば上がるほど、下はついてこない」
俺がこういうことを言うのは意外だったらしく、目を見開いて驚いている。