サヨナラの行方



その言葉を最後まで聞くことはなかった。

言い終わる前に、課長は私の手を取り、その場を離れたから。



「ちょっと、いいんですか?話しが途中な気が……」


「いいんだよ。悠月だって見て分かっただろ?このままいても変わらない。話すのも疲れる」


「まぁ、確かに……」



思わず、そう呟いてしまうほどのやり取りだった。

私が想像していた以上の状態だった。

これでは、誰もが嫌になるわ。



「話しが通じないのも問題だな。ここまで来たら、父親に任せるしかない」



ため息と共に、そんな言葉が出る。

完全に疲れきっている。

あそこまで話しが通じないとか、今までどうやって生きてきたのだろう。

全てわがままというか、自分の言い分が通っていたのだろうか。




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