サヨナラの行方



「え?あ……分かりました」



こうしてまた、奇妙なホテルでの同居生活が始まった。

ただ、以前と違うのは1日中課長が動いていること。

会社に電話しては誰かに指示を出して、パソコンで書類作成したり、メールを打ったりしていた。


その間、私は部屋にいた。

外出してもいいと言われたけど、どこへ行くこともなくじっとしていた。


そのうち、課長の仕事を手伝うようになった。

今までやっていたことだからと言って、本来はダメなことだと思うけど、この現状で口出しする人はいない。

私が動くのもよくない気がするけど、ホテルと会社を行き来していた。


そこで、彼女に逢うことはなかった。

紗希ちゃんが言うには、常務が休みを取ってずっと見ているとか。

イヤ、見張っているのか。

これ以上、仕事が進まないのはマズイからって。




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