aeRial lovErs
「さあ、仕事かまして来るわ。」

私は、立ち去る菱沼を見送りながらぼんやり考えた。

私は、別に悲劇の主役ぶっているわけでは無い。

自分で出来る事をしているつもりだ。

実際の所、必要なのは、祭りの曲芸と上層部へのアピールの模擬戦がメインの戦闘機乗りよりも、状況を見極める偵察機乗りなのではないか。

菱沼も、高崎も、早くその事実に気付いてくれればよいのだが。

まあ、その考えも言い訳かも知れないが。
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