最後の100日~君に幸あれ~
「美奈ちゃんっ…うぅ…っ!」
電話越しに葵ちゃんが泣いているのがわかる。
心配になり私は葵ちゃんの居場所を聞きそこへ向かった。
私の家の近くの公園で走れば五分もかからない。
「葵ちゃん!?」
公園に着くとベンチに一人で座り泣いている葵ちゃんの姿があった。
「みぃなぢゃぁぁぁん!!!」
葵ちゃんは私を見つけると走って駆け寄り抱きついてくる。
「葵ちゃん!
何があったのか話せる??」
上手くいかなかったのかな?
嫌な方へ思考が向いてしまう。
「うん…っ…
あのね…
私。二階堂君と…っ…両思いだったのっ…」
「へっ…」
私の口からは間抜けな声が出た。
でも、良かった。両思いだったんだ。
「葵ちゃん泣いてるからビックリした…。
はぁ…もう!よしよしっ!」
私の腕の中で泣いている葵ちゃんを撫でて落ち着かせる。
良かった。
「だけどね。
二階堂君がまだ付き合えないって。
やらなきゃいけないことがあるからもう少しだけ待ってって…」
「そっか。
でも両思いでよかった。
葵ちゃんよく頑張った。」
二階堂君のやらなきゃいけないことが何なのか分からないけど、考えてくれたこと良かった。
私はホッと胸を下ろした。