最後の100日~君に幸あれ~

暖かな温もり~9/10~


いつもの通り私は今授業を受け、教室の片隅で静かに過ごす。

でも前より変わったことは、昼休みになると屋上へ行くということ。

ルイさんに会いに行くために、私は母が作ってくれたお弁当を手にし、屋上へ行っている。

四限目が終わり私はお弁当を片手に屋上へ歩き出した。

「奥村さん最近お昼になるどこかへ行くよね。
どこ行ってるの?」

廊下で声をかけられた。
その人は一年生の頃同じクラスだった沢田(さわだ)君。

「ちょっと…ね。」

俯きながら私は答えた。
はっきり言うとこの人は苦手。
何事も適当に済ませてる。

女の子からの人気が高いし、ピアスのたくさんついた耳も目につく。

前から私に話しかけてくるけど、私の反応を見て楽しんでいるようだ。

私はぺこっと軽くお辞儀をして歩き出した。
< 22 / 182 >

この作品をシェア

pagetop