最後の100日~君に幸あれ~

そういえばいつもルイさんは何も食べてないな…。
お腹減らないのかな?

「ルイさん…いつも何も食べてないけど、大丈夫??」

「あ、うん。
お腹減らなくてさっ!
大丈夫。」

それでも、心配な私はお弁当の中から卵焼きを一つ取りルイさんの目の前まで上げた。

「なに?食べさしてくれるの?
美奈ったら、大胆だねぇ」

「えっ…!
いや…違くて、ルイさんの事が心配で、そのっ…」

「はいはい。
ありがと。」


『ん。』といい開いた口を指差しながらルイさんは私の目を見た。

自分でもわかる。
多分私の顔は今真っ赤に染まっているだろう。
だけど、伸びすぎた前髪と黒縁の大きなメガネのせいで見られていないと思う。

私は少し俯きながらルイさんの口の中へ卵焼きを入れた。

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