エメラルド・エンゲージ〜罪の葉陰〜

(トウジ様が……気を使ってくれたのかな)

ハルヒコ様を癒すことを頼んだせいで、私の負担が増えたと思って……彼に私を気づかうように助言してくれたんだろうか。

今日の「デート」は、屋敷にこもりっきりの私に気分転換をさせるためのものだと思ってたけど、じゃあそれもトウジ様から提案されたの?


……なんだか複雑な気分だ。


「まずは学校に通わせることを考えないと……と思ったんだが、マジュの治癒があるからね。
今はマジュのことを優先してもらって、そのかわりに家庭教師をつけよう。どうかな?」


「は……はい、ありがとうございます」


それは素直にありがたかった。

一人で勉強するには限界があるし、家庭教師をつけてもらえるなら嬉しい。


「マジュのことが一段落つけば、普通に学校に通えるようにしておくから。
それで、君の希望を聞きたいんだ。
どんなことを学びたい?もし将来の夢があるんだったら、私に教えてくれないかな」


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