溺愛〜ラビリンス〜

鈴原 健人 side


俺達は朝からS県に入り、翔真達と待機している。

倉庫を空ける訳にはいかないから、留守番を凌と特攻の小隊長の沢田と吉井に任せた。
勿論特攻の下の奴等も倉庫番だ。


今、凌を除く幹部4人で県境で車の外で親衛隊の下の奴からの連絡を待っている。


翔真は落ち着かないのか苛々しながら煙草を吸い続けている。


「そろそろかな…」


渉が呟く。


「…そうだな。」


爽が携帯を見ながら自分の下の奴からの電話を待っていた。


爽の携帯が鳴った。慌てて出る爽。


「はい…どうだ?………分かった。すぐ行く。絶対ユズユズから目を離すなよ!」


短い会話で電話を切った爽は報告をする。


「小田と笠原がさっきファミレスの中に入った。今ユズユズと話しをしているらしい。行こう!」


「「「あぁ。」」」


俺達は2台の車に分かれファミレスに向かった。






ファミレスは昼前の時間だったからまだそんなに混んでいなかった。
駐車場に運転手が車を止めると、翔真は車から飛び下り駐車場を走っていた。

ファミレスの中に入るとユズ姫達は奥の方の席にいた。




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