溺愛〜ラビリンス〜
こうして僕は柚ちゃんに近づいたが、それから現在まで悠斗とキングが彼女との間に割って入り邪魔をされてきた。
小さい頃の事を思い出していた僕に悠斗が話しかけた。
「淳稀、翔真の言う事ももっともだ。俺も柚を危険に巻き込んだり、嫌がらせを受ける様な目に合わせたくない。だからお前もみんなの前では控えろ。」
悠斗の言葉に柚ちゃんの事を思いの強さが伝わってくる。やっぱり悠斗は気に食わない。
小学生の頃からずっと叶わないと感じて来た。僕だって柚ちゃんを大事に思う気持ちは同じだ。
「分かった。」
一言答えれば悠斗はフッと笑い、そのまま階段を下りて行った。
僕は悠斗の背中を見つめながら、悠斗より柚ちゃんを大事にする。そう心の中で呟き、柚ちゃんは誰にも渡さないと更に固く決意した。