溺愛〜ラビリンス〜
健人と爽が少し離れた場所でそれぞれ連絡を始める。凌がタオルを持って来て翔真の額から流れる血を拭いた。
「凌、確かこの近くの大きな病院て竹内総合病院だったな?」
「あぁ……」
「確か…うちのメンバーの家がやっている病院じゃなかったか?」
俺の言葉にハッとした凌は、携帯を握りしめ立ち上がった。
「連絡しておく。」
そう言って駆け出して行った。
バタバタとする中、連絡を終えた爽が戻ってきたが、その表情が曇っている。心配になって爽が報告してくる前に声をかけた。
「どうした?」
「ユズユズが電話に出ない。」
爽が剥れた感じで言う。
「何回もかけたのか?」
「あぁ…10コール以上鳴らした。2回かけたけどだめだ。」
「ハァ……仕方ないな。もう少ししたらまた連絡しろ。」
「分かった。」
爽との会話の途中で健人が戻ってきた。