隣の転校生。
はやく、と言わんばかりに、沙耶は私の背中を軽くおす。


「わ、」


西山…君が1人でサッカーの本を読んでいるところに、私が突っ込む。


西山君は驚いたような顔でこちらをみる。


「…あ…と、あの、つ、ぎの数学、教科書、みせてくれない…?あ、えと嫌だったらいいの!机もくっつけなきゃだし…あの、えと…」


西山君は黙って話を聞いていたが、


「おぅ、いいよ」


と言ってくれた。


「ありがと、ほんとにごめんね!」


私はくるっと背をむけて沙耶に言う。


「あ〜よかった。男子と話すなんて久しぶりだよ〜〜」


「まあまあ、よかったじゃん?」


「うん…て、ほら、もうチャイムなるよ」


「ほんとだ、やべ準備してない!」


沙耶は急いでロッカーから教材を出して席にすわる。







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