ジェシカ
Prologue

歌 唱 力






あたしとお兄ちゃんは10才離れていて、モノ心ついた頃からお兄ちゃんが大好きだった。

何かとくっついて歩いて、お兄ちゃんもすごく可愛がってくれた。



あたしの家は、“ひい”が三つつくくらいのおじいちゃんから続く、もんじゃ屋さん。

お兄ちゃんは高校には行かず、中学を卒業したと同時に、家の店で働きだした。





…日曜以外は毎日働いていたけど、休みの日曜は朝早くから夜遅くまで、どこかに出掛けていた。


そして、あたしが7才でお兄ちゃんが17才のとき、お兄ちゃんは家に四人の人を連れて来た。



女の人と男の人が二人ずつの四人。

お兄ちゃんは一人一人を丁寧にあたしに紹介してくれた。




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