好きって言ったら、どうする?










そして、お昼休みになった途端





カナは私のところへやってくると



前の席の人の椅子を借りて

ペチペチペチ!と私の机を叩き始めた。







私は

ぼんやりしていた顔を上げて、
カナを見る。



カナは目を輝かせて私を見つめていた。









「ねぇ、昨日どうだったの?!」

「え?」










そして単刀直入に そう尋ねてきた。






私はその言葉を聞いて

ハッとするように
昨日のことを思い出す。










(あ……そうだ……私…
昨日あのまま寝ちゃって、カナに何も報告できてなかったんだった…!)










私はそれを思い出して

慌ててカナに「わぁごめん!」と謝った。










「昨日カナに報告する前に寝ちゃったんだった…ごめん…!
え、えっと昨日は…えっと…!」

「うんうん。」










慌てて私が話し始めると


カナは興味津々そうに顔を輝かせて、
私の机に顎を乗せると

その姿勢のまま 私を見上げる。






私は少し恥ずかしくなりながらも

正直に答えた。










「浴衣は?褒めてくれた?」

「う、うん…。
いいねって言ってもらえた…っ。」

「おぉ!やったじゃん!」










私がそう答えると



カナは
まずは良し、と


1人でそんなことを呟く。





そして私に
続けて色々と尋ねてきた。











「屋台は?何回ったの?」

「えっと……あ、そう!あのね!
ヨーヨー好きなこと言ってないのに、何故か私にヨーヨー取ってくれて…!」

「ほう。」

「そのあと、射的も教えてもらったり…。」










そんなことを話しながら


私はカナに、屋台であったことを報告した。






そして


あの勇さんの行動についても、
カナに 報告する。










「そ……それでね。」

「うん。」

「勇さんが焼きそば買ってる間に…
要くんに偶然会ったの。」










私がそう言うと、

カナは何を思ったのか
「おぉ!」と何やら興味津々に身を乗り出してきて



私はそれを不思議に思いながらも
話を続けた。










< 135 / 428 >

この作品をシェア

pagetop