極上な御曹司にとろ甘に愛されています
5、関係を匂わせる ー 恭介side
「この車……なんか羽根がついてて、宇宙まで行きそう」

俺の愛車であるドイツ製の白のスポーツカーの助手席に乗った萌は、そんな面白い感想を口にする。

「宇宙はさすがに行けないけどね。まずは会社行こうか」

苦笑しながら萌のシートベルトに手を触れると、彼女は恥ずかしそうに俺の手を止めた。

「あの……それは自分で出来ますから」

「いいの。最初はわかりにくいから。それに、こういうのやってみたかったんだよね」

萌が横にいると、つい世話を焼きたくなる。

有無を言わせぬ笑顔で押しきって、萌のシートベルトを締めた。

「……ありがとうございます」

萌がビクビクしながら礼を言う。

まだ、かなり俺を警戒してるな。

こうやって俺が接近しただけでおろおろするのだから、このまま会社へ行けば、彼女はまた壁を作って俺を避けるだろう。
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