極上な御曹司にとろ甘に愛されています
「愛してるよ」

心を込めてそう囁くと、身を屈めて萌に口付ける。

恋人達の夜はまだ終わらない。

幸せに満ちた時間はこの後も続いた。



朝目覚めると、萌は俺の腕の中ですやすや眠っていた。

ベッドサイドの時計を見れば、午前七時過ぎ。

俺達が眠ったのは午前三時過ぎだから、まだ四時間しか経っていない。

いろいろゴタゴタもあったし、夜は俺がなかなか寝かさなかったし、さぞかし疲れているのだろう。

これなら何をされても起きないに違いない。

俺はそっとベッドを出ると、クローゼットを開けて、スーツのポケットに手を突っ込み中を探る。

「あった」

ポケットの中に忍ばせておいた小さな箱をつかんで取り出すと、箱を開けた。

それは、昨日俺がブランドの店に立ち寄って萌のために選んだ婚約指輪。
< 277 / 318 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop