極上な御曹司にとろ甘に愛されています
夜は夜で客先から戻ると彼女がひとりポツンと島に残っていて疲れた顔で仕事をしている。

相田さんの頑張る姿を見てさすがの俺も心をほだされたと言うか、最近は彼女のことが心配になってきた。

ここに来た最初の頃よりも心なしか痩せたような気がする。笑顔も減って、疲れも見えてきた。

相田さんは俺のことを避けているが、このまま放置はしておけない。側で見てる俺もさすがに限界だ。

だから、今日は客先から直帰せずに、一度会社に戻ったのだ。戻ってみれば、青ざめた顔で残業している相田さんがいた。

俺の顔を見て安堵する彼女。そんなことは彼女が来て初めてのことで、余程困ったことがあったんだと思った。会社に戻って正解だった。

相田さんの説明を聞くと、田中がミスして間違った見積もりを取引先に送ったらしい。

田中のボケが。あいつは相田さんに気がある。

きっと、最近彼女と話せて舞い上がっていたのだろう。だからって、ミスしていいわけない。

月曜になったら真木さんと一緒に説教だな。
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