極上な御曹司にとろ甘に愛されています
そんなことを頭の隅で考えながらも、田中の代わりに素早く仕事を処理してチラリと相田さんに目を向けると、彼女もちょうど仕事を終わらせていた。

相田さんを半ば強引に食事に誘ったのは下心があったからではない。

俺がちゃんと食べさせないと彼女が倒れてしまうんじゃないかと心配だったからだ。

俺と一緒にいて落ち着かないのかそわそわする相田さん。

だが、何か面白いものでも見たのか街を歩きながらクスッと笑う。

『何かおかしなことでもあった?』

俺がそう尋ねると、相田さんは俺にはバラが似合いそうだと突飛なことを言い出す。

『相田さんて面白いね』

相田さんの発言が面白くてそう言うと、彼女はあたふたしながら必死に弁解した。
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