極上な御曹司にとろ甘に愛されています
同じドリンクではないのを不思議に思って相田さんに聞く。

「お酒、すごく弱いんです。甘酒飲んだくらいで顔が赤くなるくらい」

「へえ、それは見てみたい気がするけど」

クスリと笑って相田さんを見つめると、彼女は落ち着かない様子で俺から顔を逸らし弟に目をやる。

「からかわないで下さいよ、高橋さん。ねえ卓、いつも飲んでるオレンジジュースと色違うんだけど」

「ああ……それね。ブラッドオレンジ。オーナーがメニューに加えようかと考えてて。結構いけると思うけど」

「そうなんだ。あっ、甘くて美味しい」

相田さんが少しオレンジジュースを味見すると、彼女の弟は「だろ?」としたり顔で笑った。

「食べ物もすぐに持ってくるから」と言い残して、相田さんの弟はまたキッチンに戻る。

「じゃあ、乾杯しようか?」
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