極上な御曹司にとろ甘に愛されています
「……あんたが女を自分の家に連れ込むなんてね。意外だわ」

女性がクスリと笑う。

腰まである長い茶髪が印象的な彼女。顔は今後ろを向いていて見えない。

「人をからかう暇があったら、早く診てくれない?彼女すごく辛そうなんだけど」

高橋さんが冷ややかに言う。

彼のそんな声を初めて聞いたような気がする。

私が知ってるのは優しくて爽やかな王子さまバージョンか意地悪な悪魔バージョンの彼だけ。

夢だから何でもありなのだろうか?

「あら、怖い!……本気で睨らまないでくれる?久しぶりに会ったのに、その態度はないんじゃないの?」

茶化すように言って女性は高橋さんをからかう。

「下らないお喋りするために呼んだんじゃないんだよ。さっさと診て帰れ」

不機嫌さMAXの高橋さん。

そんな彼に怯むことなく女性はわざと拗ねてみせる。
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