極上な御曹司にとろ甘に愛されています
私から離れようとする高橋さんの手を私は咄嗟に掴んだ。

「……行かないで」

わがままを言って高橋さんを止める。彼に側にいて欲しかった。

「わかった。ここにいるよ」

高橋さんは微笑みながらそう言うと、一緒にベッドに入って後ろから私を抱き締めた。

私を包み込むようなその温もりにホッとする。

夢の中の高橋さんは私の想像通りの完璧な王子さまだった。

身体はすごく辛いけど、この夢は私がこの一ヶ月必死で頑張ったご褒美に神様が見せてくれたんだろうか?

この夢はここでは終わらなかった。



話し声が聞こえる。

誰?

気になってうっすら目を開けてみれば、青いシャツを着た女性がベッドサイドにいて高橋さんと話している。
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