私の青春、君の人生




「おはよー美月」




教室に入って、美月に声をかけた。




「え!どうしたの!?その目!」




「ちょっと映画観てたら涙止まらなくなっちゃってさ」




冷えた手を目に当てる。




朝も冷やしてきたんだけど、やっぱり治らないか。




テキトーに流して、席に着いた。




でも、目の前の席がまだ空いてる。




隼斗、遅いな……




来る、よね?




その期待とは裏腹に、目の前の席が埋まる前に、1時間目開始のチャイムが鳴り響いた。




< 209 / 249 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop