私の青春、君の人生





たまに、美月と遊ぶことがある。




「もう29だよ〜彼氏ほしい〜」




美月はいつもこればっかり。




「あ、そういえば健吾も結婚するらしいね」




あたしが思い出したように言うと、「先越された……」と崩れ落ちた。




「よく3人で遊んでたよね」




落ち着いたのか、突然美月が言った。




3人……




やっぱり美月の記憶からは完全に消えてるんだな……。




一気に高3まで戻ったかのように、あの時の気持ちが蘇った。




「梨佳……?どした?」




「あっいや。なんでもない」




下を向いたままアイスティーを飲んだ。




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