クローゼットの中からストライプのリネンシャツとスキニージーンズを取り出すと、それを身につけた。

地味なような気もするけれど、これくらいシンプルな方がいいか。

髪はハーフアップにまとめると、それをお団子にした。

うん、我ながらよくできたぞ。

鏡で自分の髪型を確認すると、カバンを手に持った。

財布、スマートフォン、折りたたみ傘…よし、あるな。

カバンの中身を確認すると、自室を後にした。

「朝比奈さん、準備できました」

リビングに顔を出すと、すでに準備を終えていた朝比奈さんに声をかけた。

「じゃあ、行こうか」

朝比奈さんはあたしに視線を向けると、ソファーから腰をあげた。

そのまま玄関に向かおうとしたら、
「今日の服、似合ってるね」

朝比奈さんに声をかけられた。
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