陰にて光咲く
さおりは俺に背を向けて立った。
そして、そのまま俺に話しかける。
「ねえ拓夢…クリスマスの日にプレゼントしたアイビーの花言葉って知ってる?」
いきなり何の話だ。
何も答えず、さおりの言葉を待っていた。
「一つはね、''永遠の愛''っていうの。そしてもう一つは…」
さおりは振り向きながら言った。
「''死んでも離れない''…」
俺の目の前にはナイフが迫っていた。
さおりがゆらゆら近づいてきて、俺はゆっくりと後ずさりする。
「なっ何する気だ…」
「アズマ君がいなくなることでやっと二人きりになれる。これからずっと幸せになれるのよ。拓夢とはこれからも永遠に一緒にいたい。だから…」
次の言葉で頭が真っ白になった。
「一緒に死んじゃおうよ」
一緒に、死ぬ?
誰が?
俺が?
さおりと?
''死んでも離れない''…
「冗談だろ…やめろ」
「天国にいって、永遠の愛を誓おうね」
嘘だろ…こいつ、本気だ。