陰にて光咲く



さおりは両手でナイフを握りしめている。


すると、身動きができないアズマが叫んだ。


「やめろっお前が恨んでるのは俺だろ‼︎殺したいんだろ⁉︎なら俺を殺せばいい‼︎拓夢を巻き込むのはやめろ‼︎」


さおりはいったん、アズマの方を向いて吐き捨てた。


「私たちが死ぬのにあんたまで死んだら二人きりじゃなくなっちゃうじゃない。あんたはそこでじっと私たちが逝くところを見てなさい」


そして再び俺の方を向いて言った。


「少しの間痛いけど我慢してね。すぐ楽になれるから」


ナイフが腹を目がけて迫ってくる。


恐怖で叫び声が出ない。


やめろ…来るな。


その時だった。


部屋のドアが勢いよく開いたのである。


そして大勢のスーツ姿の男たちが部屋に押し寄せてきた。


「動くなっ警察だ‼︎」


俺は呆然とその光景を見ていた。


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