陰にて光咲く
「大丈夫か?」
どこかで見たことある顔だと思ったら、渡辺だった。
渡辺が来てくれたことが、少し心の救いになった。
自分も罪を犯したことを言わなければならない。
俺は渡辺の質問には答えず、覚悟を決めて口を開いた。
「渡辺さん、ここ来る時に男が倒れていませんでした?」
「あっああ…誰かに頭を殴られて意識がなく、先ほど病院に運んだが」
「その男を殴ったの、僕なんです」
渡辺は大きく目を見開いた。
そしてその後、渡辺に連れられながら別荘の外に出た。