私、支持率No.1らしいです
やるしかない
私はどこにでもいる普通の中学校2年生、あんまり関係ないけど先週の火曜日に好きな人に告白したら即答でフラれました…そんな感じなのが私、長峰 有紗です。嫌な事もあるけど楽しい事もある。本当に普通の生活してます。だから今日も普通に家に帰ります。

自宅に着く
「ただいま~」
玄関で言う当然の挨拶
「おかえりなさい」
迎えてくれる優しい母親、階段を上がり兄の部屋の前を通過し奥にある自分の部屋に入る。


ここから普通の生活は終わる…

「あっ!おかえり~」

シッポが生えた、丸い風船みたいなフワフワした物体がいる…一度、部屋から出てドアを閉める。

…え?何アレ?…しゃべってた…

ドアを5cmくらい開けて覗くと謎の物体が小さい羽でパタパタ飛んでる…かわいい!
サッと部屋へ入り直し物体へ抱き付く
「えー!何か分かんない、でも超かわいいんですけど~♪」
衝動的にとった行動…しかし、

「オイっ!離せよ、このガキ」

…え?…

予想外な返事がかえってくる。
「気安く触んなよっ…人間ごときが…しかも何だそりゃ?小さ過ぎね?」
恐らく胸の事を言っていると判断
「これから大きくなるもんっ!」
思春期の女の子には、ちょっとコンプレックスな事
「はいはいー出ました!お約束ぅっ!そういう奴ほどデカくなんねーから、あんまそのセリフ言わねー方がいいぜ?何なら気休めに揉んでやろうか?」
どこから出たかわからない煙草をくわえながらライターのボタンを何度もカチカチと押している…

有紗は思う

…何こいつ?ぶっ殺してぇー…

そんな思いなど知るかと
「ガス切れか?…オイっ!火ぃあるか?」
無表情で有紗は応える。
「無ぇよ…」
外見からは想像できないくらい毒舌な謎の物体…
「あんた…何なの?」

くわえた煙草を片付けてダルそうに物体は言う。
「あん?ああ…俺?……“僕は魔法の国からやって来た妖精だよ!さぁ~アリサ!魔法少女になって一緒にこの世界を護ろうっ!僕も協力するポ~♪”………って言えば満足か?」

…有紗は優しく微笑み、告げる。

「出てけ、このアホ」

………あ?
「誰にアホって言ってんだぁ!あぁん?この貧乳娘がぁ!俺様を誰だと思ってやがる!」
急にキレだす謎の物体に対し
…有紗は今一度、優しく微笑み、告げる。
「知るかよ。じゃあ、せめて名乗って消えろ。このアホ」

物体は鼻でふんっと笑い名乗る。
「無知な貧乳のガキめ!俺様の名は、漢字で『殺気』と書き、コロッケ様だぁ!コラァ!」

また同じ様に、優しい微笑みで有紗は返した。
「ふーん、素敵なだっさい名前ね。気が済んだか?あと、もう一回言ったら名前通りにサクッと揚げて野良犬に喰わすぞ?コロちゃん?」
目には目をと言わんばかりに毒を吐く有紗
「誰がコロちゃんだ!?このっ貧…んぐっ」
NGワードを言おうとしたコロッケの顔面を片手で握り潰す様に掴む
「さ~て、油は何度にしようかな~♪」
生命の危機を感じた…
「んごっ…んぐっ…すんませんでしたぁ!どっ…どうか命だけは勘弁して下さい」
有紗は解れば善しと手を離してやる。
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