気になる彼は学校一の人気者



「僕ですか?んー。強いて言うなら、右の彼女の知り合いってな感じですかね。」
振り返ると、海に居た男の人が立っていた。
「今日はお友達と遊びに行く所ですか?」
「えっ。は、はい...」
「なるほど...。じゃあそんな2人の遊びに行くのを邪魔しちゃダメですよね?」そう言って男2人組を男の人は見た。

「ちっ。行くぞ…」そう言って男2人組は去っていった。
「あの、ありがとうございまし...」
「あの!!さっき、知り合いって言ってましたけどっ!!」私がお礼を言う前にありさが話しかけた。
「え?あ、まぁ...。この前少し会って覚えてて、お2人ともがあきらかに嫌そうな顔をしていたので、声をかけさせてもらいました。」
「なるほど〜!!優しいですね。」
そう言いながらありさは私をチラッと見た。
「これからお2人で遊びに?」
「はいっ!!」

「じゃあ、あのような女性の気持ちを考えない方々が多いようなので気をつけてくださいね。」
「ありがとうございますっ!! ...あっ!!そういえば名前...。」
「海堂誠[かいどう まこと]です。」
「西方ありさです。」
「海島郁美です。」
「どうも。じゃあ、僕はこれで。」そして海堂さんは帰って行った。

「……知り合いだったんだ〜。」
「いや、昨日会っただけだよ。名前も知らなかったし…。」
「へぇー。…………タイプ?」
「えっ?いや、そう言うんじゃなくて...」
「ふぅ〜ん。まぁ、いっか!それじゃあ行こっ!!」
そう言って私たちはありさの行きたかったパンケーキ屋に行った。

「ん〜。おいしい……ね??」
「うん!おいしい。」
そしてその後もありさとガッツリ女子会みたいなことをした。

「……にしてもさぁ〜。郁美もやるねぇ〜!!あんなイケメンと遭遇して...。」
「ほんとにたまたま行った海で会っただけだよ」
「私もあんなイケメンと遭遇して見たい〜!!」
その後ありさに海での話を隅々まで聞かれて話しながら池谷駅まで歩いた。

「じゃあ、今度また遊ぶ時には進展してること期待してるからねっ!!」
「えっ!?そんなのないよ!第一に……」
「も〜!!ほんとに郁美って...っ!!あーー!!そうじゃん!じゃあレストラン行けば良いじゃん。我ながらいい考え!!」
「えっ?ちょっ。ありさ!?そんな事考えてないし。あの人が私気になるとか...」
「とりあえずっ!!行ってみるだけ行ってみなよ〜ね!あっ!じゃあ電車きたからバイバイ〜!!」
ありさは言うだけ言って電車に乗って帰って行った。

「…………」
「とりあえず帰ろ...」

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