夜の甘やかな野望


「倫子さん、狙うなら開業医だよ」

「狙わないので大丈夫です」


ありえない。


なんでそんなレベル高い所を狙うんだ。


こっちは“極弱”なのに。


ああ、そっか。


つまり遠まわしに自分を範疇に入れないように牽制しているのか。


これ以上、もてたら大変だもんね。


いらない心配だと思ったので、倫子は教えてあげた。


「私、オタクが好きなんで」

「オタク?」


びっくりして目を見開いている。


陽の光で琥珀色の瞳が綺麗に輝いた。


この人は太陽の光が良く似合うな、と関係なく思う。
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