【完】ワイルドなトイプードル系男子が可愛すぎます。

清良君がさりげなく言った言葉に、私がときめいているなんて絶対分からないように「ふうん、そうなんだ」と何事もなかったように言葉を返して、砂糖とミルクをソーサ―の上に置いた。



「言ったよね、割り切って会うって。大丈夫だよ」



お盆の上にコーヒーを三つ乗せて運ぼうとしたら、清良君が「持つよ」と言って代わりに持ってくれた。


自分のことをさりげなくフォローしてくれる清良君の背中に、安心感を覚えながら二人で館長室へと向かった。



ドアをノックして「失礼します」と入ると、拓海は立ち上がりお辞儀をした。

そして、私を見るより先に隣に立っていた清良君を見た。


清良君は館長室の中央に置かれている背の低いテーブルに一度お盆を置き、拓海の真正面に立つとお辞儀をした。



「大蔵清良と申します。お忙しいところ来ていただきありがとうございました」



深々とお辞儀をする清良君は、相変わらず礼儀正しくてスーツを着ている拓海よりも、かっちりしているように見えるから不思議だ。



「僕は、美晴さんの担任をしています佐藤拓海と言います。今日はよろしくお願いします」



「それじゃあ、はじめましょうか。佐藤先生は座っていただいて。私たちはこちらに。大蔵先生は私の隣に座って下さい」



「はい」と返事をした清良君は、コーヒーを一つずつ私たちの前に置き、テーブル近くに置かれているソファーに座った。

< 104 / 159 >

この作品をシェア

pagetop