【完】ワイルドなトイプードル系男子が可愛すぎます。
結局拓海はあの頃と変わらないなと力なく立ち上がった私の肩に、拓海の手がぽんと乗った。
「彩音先生、ちょっと話があるので少しだけ外に……一緒にいいですか?」
「ここじゃ駄目なんですか?」
「うん。ちょっと」
拓海はそう言って清良君をちらっと見た。
清良君はその視線を感じて拓海を見た後、私を心配そうに見つめた。
「あー……大丈夫。ちょっと見送るついでに行ってくるね」
もしかしたら清良君、私が拓海に腹を立てているのに気付いているのかもしれない。
その証拠に、玄関にいる私と拓海を職員室のドアのところからこっそり覗いて見ている。
拓海は、靴べらを使って革靴を履きながら「彼。若いけれど、ずいぶんしっかりしているんだね」と言って、職員室のドアのところから私たちを覗く清良君をちらりと見た後に外に出た。
二人で外に出ると、拓海は私に向き直るようにして振り返った。
「実は今日ここに来たのは、別の用事だったんだ。彩音、俺の番号着信拒否にしてるだろ?ここに来たら話せると思って来たんだ」