傷痕~想い出に変わるまで~
どうしたい?って…。

付き合ってもないのにいきなり結婚はないだろう。

「おまえは俺と一緒にいたいの?いたくないの?」

「…いたいけど…。」

「俺もだ。好きだぞ、篠宮。大事にするからずっと俺のそばにいろ。」

「…うん。」

スタスタ歩いていた門倉が急に立ち止まって踵を返し、元来た道を戻り始めた。

「…今度はどちらへ?」

「気が変わった。やっぱ今日はおまえんちに行く。」

「えっ、なんで?!」

「決まってるだろ?」

決まってるって…何が?!

一体何をするつもり?!

「いい加減観念して俺のもんになれ。目一杯愛してやる。もう誰にも遠慮はしないからな。」

「強引すぎ…!」

「安心しろ、ちゃんと優しくしてやる。」

門倉とこんな風に歩く未来も悪くないと思う。

口は悪いけど優しいのは知ってる。

何年経っても一緒に笑っていられるといいな。


結局門倉に強引に手を引かれながら私のマンションまで戻ってきた。

二人きりになるのは久しぶりだから少し緊張する。

「とりあえず…コーヒーでも淹れるから。」

キッチンに向かおうとすると、門倉は私の手を引いて強く抱き寄せた。

「篠宮。」

今度は何…?

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