傷痕~想い出に変わるまで~
定時になって残業前の休憩時間、自販機でコーヒーを買って喫煙室に向かった。
喫煙室でぼんやりとタバコを吸いながら思い出したのは、光とデートの待ち合わせをした時のことだ。
付き合い始めて半年ほどが経った頃、前から行こうと言っていたテーマパークに行く約束をした。
待ち合わせは駅前の時計台で10時半。
朝早く起きて慣れない手付きで一生懸命作ったお弁当をトートバッグに詰めて、ウキウキしながら待ち合わせ場所へ足を運んだ。
少し早めに着いて待っていたけど、光はなかなか現れなかった。
待ち合わせ時間から30分が過ぎた頃、心配になって電話をしてみると、光は眠そうな声で電話に出た。
寝過ごして約束の時間を過ぎていることに気付いた光は、慌てた様子で“ああっ!!”と大きな声をあげた。
私は早起きして一生懸命お弁当を作って楽しみに待っていたというのに、光は前の夜に友達と遅くまで飲み過ぎて約束のことをすっかり忘れていたらしい。
“ごめん、すぐ行くから待ってて”と言われても、私は光に忘れられていたことが悲しくて無性に腹が立って、“待たない。もう帰る”と言って電話を切った。
お弁当の入った重いトートバッグを肩に掛けて家に戻り、ベッドにうつ伏せに寝転んで枕に顔を突っ伏した。
あんなに楽しみにしていたのにひどい、光のバカ!
泣きながらそんな風に何度も心の中で光を責めた。
1時間近く経った頃、誰かが部屋のドアをノックした。
嬉しそうに出掛けたはずなのに泣きながら帰ってきた娘を心配して母親が様子を見に来たのかと思い、私は返事をしなかった。
喫煙室でぼんやりとタバコを吸いながら思い出したのは、光とデートの待ち合わせをした時のことだ。
付き合い始めて半年ほどが経った頃、前から行こうと言っていたテーマパークに行く約束をした。
待ち合わせは駅前の時計台で10時半。
朝早く起きて慣れない手付きで一生懸命作ったお弁当をトートバッグに詰めて、ウキウキしながら待ち合わせ場所へ足を運んだ。
少し早めに着いて待っていたけど、光はなかなか現れなかった。
待ち合わせ時間から30分が過ぎた頃、心配になって電話をしてみると、光は眠そうな声で電話に出た。
寝過ごして約束の時間を過ぎていることに気付いた光は、慌てた様子で“ああっ!!”と大きな声をあげた。
私は早起きして一生懸命お弁当を作って楽しみに待っていたというのに、光は前の夜に友達と遅くまで飲み過ぎて約束のことをすっかり忘れていたらしい。
“ごめん、すぐ行くから待ってて”と言われても、私は光に忘れられていたことが悲しくて無性に腹が立って、“待たない。もう帰る”と言って電話を切った。
お弁当の入った重いトートバッグを肩に掛けて家に戻り、ベッドにうつ伏せに寝転んで枕に顔を突っ伏した。
あんなに楽しみにしていたのにひどい、光のバカ!
泣きながらそんな風に何度も心の中で光を責めた。
1時間近く経った頃、誰かが部屋のドアをノックした。
嬉しそうに出掛けたはずなのに泣きながら帰ってきた娘を心配して母親が様子を見に来たのかと思い、私は返事をしなかった。