幾年の愛を
「ここではあまり騒がないでくれないか」
「どうして貴方がここに…」
「采羽っ」
私はクロを無視して悪魔の所にどんどん
近寄っていく…
そこにはマントを被った枯捺さんもいる…
だけど、私はもう逃げてはいけない…
自分からも…運命からも…
だから、もう少しだけ…私に勇気を頂戴…
兄さん…
「待っていたよ采羽」
「待って何て頼んでない…」
私があと少しでつくと言うところで
火の渦に阻まれた…
この火が誰の物なのかなんてわかりきっている…
「何のつもりですか…紅葉さん」
「何のつもり?そんなの決まってんだろっ
お前をそっちに行かせたくねぇからだろ!」
ありきたりな理由だな…
「私はもう貴方達とは関わりたくない…
だから、私のやりたいようにやらせてもらう…」
「どうして…私達は采羽を」
「愛していた…とでも言いたい?…
バカ言わないでよ」
「っ、」
イラつく…何も知らないこいつらは
只単に私を過去の『トワ』に重ねているだけ…
所詮はそいつのことにしか興味のない奴らなんだ…
「私は過去の『トワ』じゃない…
重ねるのはいい加減にやめてもらいたい」
バシュッ
「っ、千月…」
「陽千に千星まで…」
紅葉の火を消したのは千星…
私の後ろには千月と陽千…
この三人は最強だ…例えクロでも勝てはしない…
「さようなら…」
side采羽 end