幾年の愛を


探してみよう…何か私の事がしれるかもしれない…


そう思い、私は自分の部屋だと言われたところに入る。
扉を開けるとベットに座っているクロがいた。


「おかえり、トワ」


知らない…私はこんなクロなんて知らない
そんな優しい目も…
どれだけこの人のことを思っているのかも
怖い…ここは…どこなの?




私は自分の部屋から逃げ出した。
自分の知らない世界から…
早く自分の知る世界に戻りたいっ



「クロ!」


「トワ!」



目を開けると、そこはさっきとは違う
戦場の中だった。
真ん中には女の人が座っている。
あの人は…まさか…


その人が被っていたマントがとれると
顔がはっきり見えた。
そこにいたのは紛れもない…私だった…


その向こうには傷だらけのクロ…
逆の方には枯捺さんがいた。


な、なんで2人がここにいるの?
あの人は誰なの?
私じゃないなら…私は…誰なの?


「クロ…私を殺して…」


突然そう言いだした女の人は涙を流していた。


「大丈夫…私は必ず貴方に会いに行くから」


クロは涙を流しながらその人に剣を刺した。

クロは女の人を抱きしめながら
枯捺さんを睨んでいた。





 
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