ダントツ!!16番人気の翔馬くん finalステージ
『あたしだってねぇ、出来ることなら翔馬くんから直接教えて貰いたいわよっ!!』


『はぁ?』


『でも…その翔馬くんは今この場に居ないじゃない!』


『あっ…あぁ。』


なっ…なんだ、コイツ…


俺はおでこを撫でながらポカンと口を開けた。


『だから、“仕方なく”先生に訊くんじゃない!!』


『あっ…はぁ…』


『それくらい、先生やってんなら察しなさいよっ!!』


『…。』


一気にまくし立てた如月は俺をビシっと指差し、睨み上げると、最後にフンっと鼻で息をした。


そして俺はというと、そんな如月を目の当たりにしながら、ヒクヒクと口許を引き吊らせた。

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