もう寂しくなんてない

 2人が話してるのを横目に、ふと窓の外をぼーっと見ていると、

「あっ、あれ綾崎くん達じゃない?相変わらず彼処のグループは輝いてるね〜。イケメンだから目の保養に丁度良いわー。今からテニスでもするのかな?」

 私の目線の先を追った朱莉は、先程まで感じていた眠気は無かったかの様に、彼等の様子を見ていた。


 その言葉を聞いた沙南が顔を歪めながら、

「あいつら、また昼休みでもテニスしてんの?部活でも散々してるのに。本当好きだよねー。というか、女子も毎回キャーキャー騒ぎ過ぎ…。」

 そう言い放った言葉を、朱莉が瞬時に拾い、

「それはあんたがテニス部で、部活ある日は何時でも顔見れるから言える言葉でしょーが。」

 と、ジト目で沙南を見ていた。
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