鬼上司は秘密の恋人!?
「お前はんぺんなんて好きなの? ふわふわして食ってる気しなくねぇ?」
人のチョイスに文句をつける石月さんを睨む。
「その、ふわふわが美味しいんですよ」
「ふーん。共食いだな」
「共食い?」
きょとんとして石月さんの顔を見ると、長い指がぎゅっと私の頬をつねった。
「ほら、白くてふわふわしてて、はんぺんそっくり」
むにむにと頬を撫で回されて、顔に血が集まる。
「な、なにするんですか!」
「んー、これはこれで美味そうだなと思って」
からかうように笑いながら、人の頬をなでる。
「美味しくないです! 子供扱いしないでください!」
祐一をかまうのと同じように扱われて、むっとした。
「子供だろうが。お前もチビって呼んでやろうか?」
「いやです!」
「チビじゃなくて、ガキの方がいいか」
「ひどい!」
怒る私を面白がってさらにからかってくる石月さんに、私はふんと息を吐き出し歩調を早めた。
ずんずん進む私を見て、石月さんがあきれたようにため息をつく。
「女って、どうでもいいことですぐ怒るな」
「そうだよね。こまかいことですぐおこるよね」
石月さんの隣で、祐一が相槌をうつ。