暴走族に恋をする。



俺が承諾したことで、満足そうに友達のところへ戻った早坂を見送ってから俺は席に座った。


「桜子ちゃん、話の続きは?」


うつ向いて勉強を始めていた桜子ちゃんに話しかけても、桜子ちゃんはこちらを向いてはくれなかった。

……もしかして、少しは妬いてくれた、のか…?


「なんでもないです。」


……声のトーンはいつも通り、か…
怒ってる様子は全くない。つまんねーの。


「あ、昨日のテスト、お母さん喜んでくれた?」


「はい。
今勉強してるので話しかけないでください。」


……ちーん。
俺、彼氏になったんだよな…?


「……俺教えるよ?」


「いいです。英語ですし、黒崎くんにアドバイス書いてもらったので。」


「……そっか。」


つまんね。本当に付き合う前と変わらない。
もう少し、俺に興味持ってくれたっていいのに…


「視線が気になります。
向こうを向くかどこかにいってください。」


……っていうか、前よりきついし…

俺の扱いなんてそんなもんなのか……


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