暴走族に恋をする。



━━6時間目、LHR


「じゃあ明日のバスの席順を決めるぞ~。
基本的には自由なんだけど、親睦遠足ということで……
バスの中は男女が隣になるようにするように!」


「「えーー!」」


…………まじか。なんだそれ。


「だってな、やっぱ高校生活っていうのは友達じゃなくて、
彼氏彼女を作ってだな「先生!俺桜子ちゃんとね!」


…………は?


「お、いいぞ大津。
じゃあ天宮と大津は決まりな。」


「え、ちょ…」


「やったねー!」


…………なんで私がこいつと…
本当は話したくもないのに……


「じゃあ他のやつらも適当に相談して決めろよ~」


勝手に決まって私が意気消沈していると


「私も快斗がよかった~。」


と、クラスの可愛い派手な早坂さんがそう言った。


「え?まじで?
なんだー、早く言ってよ!」


大津快斗もそんなことを言うから


「あ、じゃあ早坂さんどうぞ。
私は別の方でいいので。」


私はすかさず話したこともない早坂さんに言った。


「え!うそ!天宮さんほんと!?」


「はい。」


「え、え?ちょ、桜子ちゃん…」


「別に早坂さんでいいでしょ?
早く言ってよって早坂さんに言ってたじゃない。」


私がそういうと、大津快斗は黙った。

とりあえずよかった。
私はもっと静かな人とがよかったし。



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