暴走族に恋をする。



なんて会話をして少しして、暁斗くんが戻ってきた。


「そういえば、黒崎くんたちは暁斗くんと中学が一緒なら、ゆっきーさんとオチケンさんは暁斗くんを知らないんだよね?」


「そうでもないよ。
暁斗もちょこちょこ出現するから、もう顔見知り以上っていうか友達みたいなもんかな。」


ふーん、そうなんだ。
まぁどっちも快斗と仲良し、だもんね。

…にしてもすごい光景。
栗色の暁斗くんに、金髪の隼斗さんとゆっきーさんに、やばそうなオーラが漂う黒崎くんに、キャラメル色の快斗。

オチケンさんを見ると落ち着けるよ、本当に。


「…そういえば、みんなは彼女とかいないの?」


黒崎くんはいない。
暁斗くんもいない。
隼斗さんもいないんだっけ。

とりあえずここだけは知ってる。
他のゆっきーさんとオチケンさんはどうなんだろう。


「ゆっきーはいるよ。」


「あー、うん。ゆっきーさんはわかる気がする。」


金髪ではあるけど、優しい目をしてるし話し方も優しいし、ヤンキーっぽくない。
おしゃれボーイな感じ。

かっこいいしね。


「オチケンさんはいないの?」


「オチケンはフラれたばっかなんだよ。
な!」


「うるせーよ!黙っとけ!」


ふぅん…フラれるタイプもあるのか。
この人たちモテるしなぁ…


「暁斗もフラれたばっかだし、失恋コンビだな。」


いや、笑うところではない。絶対に、笑うところではない。



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