暴走族に恋をする。




部屋につき、カバンから勉強道具を取り出して片付けてからまたリビングへと降りた。


「おかえり、桜子。」


「ただいま。
お父さん、いたんだ。」


「そりゃ俺も休みだからね。
……久しぶりだな、みんなでご飯食べるの。」


「うん、そうだね。」


いつぶりだろうね、みんなでご飯なんて。
……お兄ちゃんがいなくなってから初めてだね。


「テスト勉強は進んでるか?」


「うん、もちろん。
すっごい自信あるよ。」


本気で、まともに快斗と勝負できそうだよ。
私でも上位、目指したっていいよね。

絶対お母さんを見返してやる。


「そりゃー、自信なきゃ困るわよ。
10位以内に入らなきゃなんだから。」


「……絶対入ってみせるよ。」


「期待してるからね?」


…こんな会話、前では絶対できなかったよ。
それに、お母さん笑ってるもん。

そして、私も笑ってる。


私にもこんな当たり前の幸せ来るなんてなぁ…


「ご飯出来たわよ。食べましょう。」


「はい。」


お腹すいたなぁ。
美味しそうな香りがまた食欲をそそるよ。



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