暴走族に恋をする。

私とあなたで1つになりたい。




━━翌日


"家の前についたよ"


お昼ご飯を済ませて支度をしてすぐ、ゆっきーさんからメールが届いて私は家を出た。


病院につくまでの道中、私たちは特別な会話でもなんでもないどうでもいい話をしていた。


「そういや、桜子と快斗は連絡とったりすんの?」


「あー、付き合ったばかりの時に快斗からすっごい電話とメールがきて、
そんなに連絡してこないでって怒ったことあったの。
それからはぱったり来なくなったよ。」


「え、怒るほどのこと?」


「別に怒るつもりはなかったんだけど、勉強とかお風呂とか寝る時間は返せないじゃない?
それで快斗がいじけたから、いじけるなら連絡してこないでって言ったの。」


「へー、大変だな。」


「だから会わなきゃ会話なんてないよ。
まぁ毎日会ってるから別にいいんだけどね。」


休みの日でも、私たちはいつも一緒だ。
今日も私は快斗のところへ行くわけだし…私もなかなかの惚れ具合だね。


「そういえば、昨日はあのあと帰ったの?」


「あー…病院戻ってみんなと工場。」


「え、病院に戻ったんだ。」


ならみんなで病院出ればよかったのに。
うちなんて通り道じゃん。

わざわざご苦労だな…


「桜子はさ、快斗のどこが好きなわけ?」


「えー…、んー
やっぱり、私をちゃんと見てくれて、私と一緒にいてくれてるところとか
具体的にどこって言われるとわかんないよ。
ゆっきーさんだって彼女の好きな人どこ?なんて聞かれて即答できないでしょ。」


「顔。」


「あ、そ…」


顔って…もっと他にないのかよ…



< 306 / 344 >

この作品をシェア

pagetop