君が笑顔でいる未来なら
《プロローグ》










――私は、家族とは血が繋がっていない。










この事実を知ったのは、私が中学生の時…。





中学で『昔の自分』という題名で作文を書くことになって、押し入れでアルバムを探したのが事の発端。


アルバムが入れてある箱を見つけてアルバムを取り出すと、底の方に封筒があるのに気づいた。


ダメだとは思ったけど、好奇心で思わず封筒を開く。





封筒の中の資料には私の名前と、










嫌でも目に入った、養女という文字…。










容赦なく突き付けられた事実に、私はただ呆然とするしか出来なかった。



そして、少ししてから気づいた。










実親の名前欄が、不明になっていることに――。










『私は…一体誰なの…?』










この時から私は、自分が誰なのか分からなくなった。









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